学級経営がうまくいかない先生に大切なこと(5月)
▼ こんな悩みありませんか?
・ 学級経営のコツが分からず、不安になる
・ 子どもたちのやる気を引き出そうとするものの、なんだか空回りしている
・ いろんな方法は試してみるものの、どれもしっくりこない
こんな悩みを解決し、1年間、学級経営を楽しく行い、子どもたちの力を伸ばす方法をご紹介します。
4月から3月まで、どのような流れで学級経営を行えばよいかを、4月から順にお伝えしていきます。
今回は、5月の学級経営についてです。
→4月の学級経営はこちらを
<本記事の内容>
「学級経営がうまくいかない先生に大切なこと(5月)」
① マインドセット3つの教え
② 成長/固定マインドセットの教室
③ 保護者の協力
本記事を書いている僕は、現役の小学校教師でありながら、中学生~高校生まで幅広くサポートするフリースクールも運営したり、全国から集まる教育関係者のオンラインサロンオーナーも務めたりしております。
また、5年間で1000冊以上の本を読み、教育や人間関係、モチベーションについて、今も学び続けています。
今回は、これらの経験を基にした記事を書いていきます。
結論
「誰でも学ぶことができる」ということを、子どもたちに教え、実感してもらうことです。
それでは早速、読み進めていきましょう(^O^)/
① マインドセット3つの教え
まず、誰でも学ぶことができるというマインドセットを、子どもに教えることが大切です。
最初に伝えるのは、以下の3つです。
1 なぜ学ぶのか
2 この勉強は何の役に立つのか
3 つまずきはプロセスに過ぎず、失敗や能力不足ではない
1・2の答えに正解はないです。
しかし、先生なりの答えをもっておく必要があります。
そこで、先生が一方的に伝えるだけではなく、子どもたちとともに考えていく姿勢が大切です。
4月のマインドセット「完璧な教師でなくていい、子どもと共に成長し続ける教師になる」は、ここにもいきてきます。
「先生は、〇〇だと思うけど、みんなはどう?」
「一緒に考えていこう」という「目的意識」をもたせることが大切です。
この心構えこそが、成長マインドセットです。
「目的意識」をもてば、「誰でも学ぶことができる」ようになります。
その過程で、つまずいたり、失敗したりすることもあります。
それは、「成長のための失敗であって、能力不足ではないよ」と伝えることが3になります。
② 成長/固定マインドセットの教室
マインドセットは、言葉かけも大切ですが、環境も大切です。
「環境が人をつくる」という言葉があるように、教室でも環境整備が大切です。
成長/固定マインドセットの教室
1 子供の作品の展示
〇→ どの作品にも子供たちの努力が表されている。(消しゴムの後や赤ペンで修正された後)
×→ どの作品も間違えた形跡はなく、ほぼ完璧な仕上がりになっている。2 教室のルール
〇→ 成長マインドセットを強化する、ポジティブな内容のガイドラインが貼ってある。
×→ あらゆる禁止事項をまとめた長いリストが貼ってある。3 机や椅子などの配置
〇→ 子供たちがグループで座れるようになっているか、すぐにグループを作れる配置になっている。
×→ 机は前を向いてきちんと整列していて、簡単にはグループ作業ができない配置になっている。4 掲示物や飾り付け
〇→ 「言葉を変えてマインドセットを変えよう」「固定マインドセットから成長マインドセットに」という標語などを貼る。
〇→「難しい問題のおかげで脳が成長できる」
×→「禁止事項や宿題未提出などネガティブな掲示」5 教師の机
〇→ 子供が近くに来やすいように教室の一番前にある。
〇→ 机を置かず、教師が常に教室の中を動き回る。
→ いつでも質問できる雰囲気にするだけではなく、その場で教えることができる。
×→ 教室の後ろにあり、そこからは子供たちの後頭部しか見えない。
→ 子供たちが質問したり、教師と目を合わせたりできない。6 フリースペース
→ 様々な学び方やその時々に応じて自由に使えるフリースペース
〇→ グループ作業時に使える予備のホワイトボードやテーブルがあるスペース
〇→ノイズキャンセリングヘッドフォンを使って、集中して作業できるスペース
×→ フリースペースと言う発想がない。
→ 同じように授業を受けることが求められているため、様々な学び方ができない。7 教室の運営
〇→ 注意をしなければならない時は、他の子どもたちの前は避け、本人を最大限に尊重する。
×→ 子どもの態度が悪かったときには、大きな罰印が付けられていたり、本人にレッドカードを渡したりする。
1~7は、どれも大切なことです。
×のことはしないように心がけることが大切です。
というのも、〇のことをすべてできればいいのですが、学校の予算や教室の広さの関係上、すべてはできないこともあるからです。
③ 保護者の協力
学校の教室環境以外にも、ご家庭の協力が大切です。
家庭でもよい環境をつくることができれば、ますます子どもの成長マインドセットを促すことができます。
モンスターペアレントという言葉もありますが、保護者はパートナーです。
子どもの幸せや成長を共に願う同士なのです。
どうやって我が子の心を傷つけ、努力を台無しにし、勉強する気をなくし、成長を奪おうかと考えている保護者はいないはずです。
むしろ、我が子の成功のためなら何でもする、何でも手放せると思っている保護者がほとんどです。
しかし、保護者が子どもを褒めたり励ましたりする際に、子どもを傷つけ、固定マインドセットを促す言葉が含まれていることに気付いていないこともあります。
保護者が、「やったね」「頭がいいね」「上手だね」と言うとき、子どもを喜ばせようとしています。
そこで、より健全で効果的な褒め言葉や意欲をかける方法を提案すれば、ほとんどの保護者は喜んで応じてくれます。
すべての保護者は、教師と同じように、子どもにとっての幸せや成長を願っているからです。
したがって、保護者と接する機会を設ける際は、子どもの幸せや成長を共に願う同士(パートナー)であることを伝えていきましょう。
・授業参観
・学級懇談会
・学級だより
・一筆箋(お手紙)
どんな文章や言葉で伝えればいいか迷われる方は、以下をご覧ください。
→ ダメな褒め方、正しい褒め方
→ ダメな怒り方、正しい怒り方
とはいえ、無理は言わずに、ご家庭の負担のない範囲でできることの協力を呼びかけていくことが大切です。
<参考>
もっと詳しく知りたい方はこちら↓
「【あなたはどっち?】成長マインドセットと固定マインドセット、一流の学習者に求められる大前提とは」
<合わせて読みたい記事>
→ 「【厳選】たったこれだけ!チェックすべき教育書【経験年数別】」