学級経営がうまくいかない先生に大切なこと(8月)

▼ こんな悩みありませんか?
・ 学級経営のコツが分からず、不安になる
・ 子どもたちのやる気を引き出そうとするものの、なんだか空回りしている
・ いろんな方法は試してみるものの、どれもしっくりこない

こんな悩みを解決し、1年間、学級経営を楽しく行い、子どもたちの力を伸ばす方法をご紹介します。
4月から3月まで、どのような流れで学級経営を行えばよいかを、4月から順にお伝えしていきます。
今回は、8月の学級経営についてです。
日本は夏休みなので、7月や9月にずらして実践しましょう。
もしくは、夏休みの課題で実践できるところは、チャレンジしてみましょう。
以前の記事はこちら→ 学級経営がうまくいかない先生に大切なこと(7月)

<本記事の内容>
「学級経営がうまくいかない先生に大切なこと(8月)」
① 成長の公式=育てる環境+挑戦的な課題+高い期待
② 挑戦的な課題
③ 高い期待

本記事を書いている僕は、現役の小学校教師でありながら、中学生~高校生まで幅広くサポートするフリースクールも運営したり、全国から集まる教育関係者のオンラインサロンオーナーも務めたりしております。
また、5年間で1000冊以上の本を読み、教育や人間関係、モチベーションについて、今も学び続けています。
今回は、これらの経験を基にした記事を書いていきます。

結論から述べると、「挑戦=成長」ということを、子どもたちに教え、実感してもらうことです。
それでは早速、読み進めていきましょう(^O^)/

① 成長=育てる環境+挑戦的な課題+高い期待

子どもの成長を促すためには、大きく3つのポイントがあります。

・育てる環境
・挑戦的な課題
・高い期待

育てる環境

子どもが挑戦しやすい環境を整えることが最重要課題です。
人は、リスクを犯したり失敗したりしなければ、本当に学ぶことができません。
子どもを育てる環境は、子どもを甘やかしたり、大人と切り離したりすることではありません。
学級経営がうまくいかない先生に大切なこと(7月)

挑戦的な課題

少し頑張ればできる課題に取り組むことが大切です。
簡単すぎても、難しすぎてもダメなのです。
加えて、すべての子どもに同じ課題を出していては、レベルに合っていない子も出てきます。
挑戦的な課題を提示するために確認すべきことを、②「挑戦的な課題」で見ていきましょう。

高い期待

子どもたちは、自分が価値ある人間だと理解したとき、能力を発揮します。
期待に関する研究として、「ピグマリオン効果」と「ゴーレム効果」というものがあります。
「ピグマリオン効果」は、高い期待を示すことで、相手は期待に応えるというものです。
逆に、「ゴーレム効果」は、低い期待を示せば、相手もそれに応じた行動になるというものです。
簡単にいうと、期待をすれば、期待に応え、期待しなければ、期待に応えないというものです。
「期待しているよ」と言葉で伝えることが大切です。
加えて、子どもがより高い期待に応えるような取組を行うことも大切です。
どのような取組が、高い期待に応えるものなのかを、③「高い期待」で見ていきましょう。

②挑戦的な課題

挑戦的な課題をつくる際、挑戦的かどうかを確認するために、自分に問いかけるとよい質問を以下に示します。
全部チェックできれば素晴らしいですが、少しでも多くの観点でチェックしていくことで、より挑戦的な課題をつくることができるようになります。

どの子も挑戦的な課題に取り組んでいるか?
学級全員が十分に挑戦していると感じられるよう、一人一人に合った課題を出しているか?
子どもたちがリスクを取るように促しているか?
リスクを取ったり、挑戦を乗り越えた子どもたちをどのように評価したりしているか?
困難に直面した子に対して、どのようなサポートがあるか?
子どもたちはプロセスに価値を見出せているか?
一人一人が学習目標を達成するために、今日できる事は?
子どもたちが挑戦的な課題に取り組んでいるか確かめる方法は?
どんな教材を提供しているか?足りていない教材はないか?
授業目標は?
どうやって子どもたちの理解度を確認するか?
子どもが授業目標を達成できなかったらどうするか?
子どもたちにどんな選択肢を与えるか?
子どもたちに疑問を持つように促す方法は?
適切な練習問題とは?
子どもたちが望む学習スタイルを理解しているか?
子どもの成長を助けるために私自身に必要なサポートは?
一人ひとりに合った宿題や課題を出す方法は?
子どもたちの学習に対して情熱を持って伝える事は?
子どもたちに、パートナーや少人数グループで効率的に作業する方法は伝わっているか?
すべての子どもが学べると信じているか?

チェックすべきことが少し多いかもしれませんが、授業を組み立てる際に大切な考えばかりです。
慣れてくれば自然とこのような流れで考えることができるようになります。
毎時間ではなくても、チェックする習慣が身に付くと、よい授業ができるようになります。

③高い期待

子どもたちへの高い期待を、言葉以外でどのように表現していけばよいのでしょうか?
全員同じ対応ではなく、一人ひとりに合った期待を示していく必要があります。
つまり、一人ひとりに合った個別学習が必要になってきます。
個別学習は、子どもたちの自主性や学習スタイル、関心、情熱を尊重します。
子どもたちが夢中になっていることを、カリキュラムの中に組み込むのです。
個別学習とは、どのような学習があるのでしょうか?
例を見ていきましょう。

1 20%ルール
2 ジーニアスアワー
3 パッションプロジェクト

1 20%ルール

20%ルールとはGoogle社が考案したものです。
業務時間のうちの20%の時間を、社員が強い関心を持っていることに使える制度です。
理論としては、好きなことができる時間を与えることで、新しい発想が生まれ、それが他の仕事にも良い影響を与える。
子どもたちの場合、通常の授業時間やカリキュラムの中の20%を、一人ひとりの興味関心に合わせた学びをすることになります。
これにより、より深く学び、学校以外の時間にも勉強に励むことが期待されます。

2 ジーニアスアワー

子どもたちは、自分たちが情熱や関心をもった話について学ぶ機会を、週に1時間もらえます。
予備知識で問題を解決したり、その過程で新たに生まれた疑問に取り組むことなどが推奨されています。
学んだことは、学級全体で共有し、お互いの興味関心を広めたり深めたりします。
ジーニアスアワーが複数時間になると、パッションプロジェクトにつながってきます。

3 パッションプロジェクト

子どもたちが、自分で積極的に学びたくなるような質問を考えたり調べたりしながら、学習を進めていきます。
すでに知っていることや、これから知りたいことを整理し、自分で学習計画を立てていきます。
教師は、子どもたちの学習過程において、ファシリテートしたり指導したりします。
学んだことは、成果物として学級全体で共有し、互いの挑戦を認め合います。
つまり、子どもたちはそれぞれの興味関心に応じて調べ、計画を立て、挑戦に向かいながら学習を進めていくということです。
オランダのイエナプランの考えでは、ブロックアワーという名前で取り入れられ、自分で時間割を決めることからスタートします。

<まとめ>
もちろん、学級全体に向けて指導した方が良い概念もあります。
しかし、すべてにおいてそうしなければならないということではありません。
個別学習では、自分たちの興味に基づいた学習内容に責任を持って取り組み、学んだことを発表し、伝え合うことができます。
つまり、子どもたちに意味のある挑戦的な課題を与え、高い期待を示す適した学習だと言えます。

このように、子どもたちの挑戦しやすい環境と挑戦的な課題を用意し、高い期待を示すことが、子どもたちの成長につながるのです。

<参考>

もっと詳しく知りたい方はこちら↓
【あなたはどっち?】成長マインドセットと固定マインドセット、一流の学習者に求められる大前提とは

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